「ザ・クオンツ」のことはいったん中断して、新刊の「合理的市場という神話」のことを書こうと思います。
「証券投資の思想革命」や「ウォール街のランダムウォーク(ウォーカー)」等を読んでいて、米国のファイナンス理論や市場の歴史に予備知識がある人だと、知ったような名前や議論が沢山出てきて、読みやすいです。
そうでないと、読むのに多少苦労しそうです。
(引用)第1章 大暴落の道化と現代ファイナンス理論の設計者第2章 ランダムウォーク理論の萌芽第3章 ポートフォリオ選択理論第4章 効率的市場仮説の起源第5章 資本資産評価モデルの誕生第6章 経済学における最も確固たる命題第7章 インデックス・ファンド革命第8章 オプション評価式の導出第9章 企業は市場にしたがう第10章 行動経済学の創始第11章 合理性仮説への攻撃第12章 市場に打ち勝つ第13章 ウォール街の番人第14章 ラビ経済学からの脱却第15章 合理的市場の使徒の変節第16章 ダブル・ノックアウト
長期的に市場に打ち勝った実績がある投資家として、ウォーレン・バフェットとエドワード・ソープが出てきます。
この種の議論になると、バフェットやピーター・リンチ(マゼラン・ファンド)の名前はよく出てくるのですが、最近の本ではソープの実績が紹介されることが多い気がします。
※「天才数学者はこう賭ける」「市場リスク 暴落は必然か」「ザ・クオンツ」など。
「コイン投げの比喩」もよく使われるのですが(投資して20年間市場平均を上回ることを、コイン投げをして20回連続してオモテが出ることと同一視すること)、むしろ、サイコロを1つ、20回コロがして1の目を18回以上出すとか、サイコロを2つ20回コロがして1のゾロ目を18回以上出すことに例えた方が正確だと思います。
市場平均を上回るにしても、その度合いというものがあるので。
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