「The Quants」の中には、面白いエピソードが沢山あるのですが、特に気に入ったエピソードを幾つか紹介します。
Peter Mullerという人物が出てきます。
彼の話は「市場リスク 暴落は必然か」( 日経BP社 / リチャード・ブックステーバー著)にも少し出てきます。
※「ミュラー」という名前で登場。実際は「マラー」と発音するのが正しいようです。
モルガン・スタンレーでは世界中の市場を分析し、トレードをするロボットを開発。
自動化をしすぎてしまったため、やることがなくなり、モルガンに籍を置いたまま、自分探しの旅に出たり、ストリートミュージシャンになったり、音楽CDを出したりと、非常に変わった人です。
▼Peter Muller のウェッブサイト
5人の中では最もポーカーに熱中しているようです。
インターネットの普及によって、オンラインポーカーの利用者が激増したことから、Peter Muller 氏はオンラインポーカーを対象市場としたヘッジファンドを立ち上げようと、一時は考えたとのこと。
これは突飛なアイデアのようでもありますが、「フィル・ゴードンのポーカー攻略法 入門編」(パンローリング)に出ているエピソードとして、オンラインポーカーでは、
- カジノのテーブルで行われるポーカーに比べ、ゲームの消化が早い
- 同時に複数のテーブルでプレイできる
- カモ(初心者)が多数いる
などの理由により、強いプレイヤーは今まで以上に稼げるようになったとのこと。
ポーカー用のロボットを開発したり、人件費の安い国でポーカーの才能がある若者を発掘し、軍資金を与えれば、ポーカー・ヘッジファンドも単なる空想ではないような気がします。
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